永住者の配偶者等ビザについて解説

永住ビザと言葉が似ておりますが、永住者の配偶者等ビザは永住ビザとは異なるもので、必要書類なども変わってきます。今回はそんな永住者の配偶者等ビザについて解説していきます。

どんな人が永住者の配偶者等ビザに該当する？

まずどういった方が該当するのかというと
❶永住者または特別永住者の配偶者の方
❷永住者の子として出生し引き続き日本に在留するもの
が該当します。下記で❶.❷のケースに分けて注意が必要な点について説明します。

❶永住者または特別永住者の配偶者の方について注意する点

ここでいう配偶者は婚姻関係にあることが必要です。ですので事実婚の状態では、永住者の配偶者等ビザは申請することができません。また日本では同性婚を認めていないので、パートナーが永住者、特別永住者であってもこのビザは申請できません。また配偶者としての関係性を重視されてうえで許可の判断がなされるので、別居している状態であれば許可が下りる可能性は低くなります。（状況によっては許可がでます。）

❷永住者の子として出生し引き続き日本に在留するもの

ここでの注意点として子どもがどの範囲までさすのか、そしてどこで出生したのかが注意点になってきます。

子の範囲は？
嫡出子、非嫡出子問わず子として認められますが、養子は認められません。
（嫡出子・・・正式な婚姻関係にある子供のこと）

どこで出生したか？
出生の時に父または母のどちらかが「永住者」の在留資格を持って日本に在留している必要があります。これは原則です。例外で出生時日本にいなくても大丈夫なパターンがあります。その例外が父が再入国許可（みなし再入国許可）を得たうえで出国していた場合です。
いいかえると父親が永住者のビザをもっており、再入国許可を得て出国し、出国期間に母が子供を出産したとき、その子供は永住者の子として出生したとみなされます。ただし、子供がうまれてからこの再入国期間の有効期限が切れたときに日本に戻ってきていないときは、父の永住者としてのビザが失われてしまいます。（実務上では父の永住者としてのビザが切れたとしても、永住者の子として出生した事実は変わらないとしてみなされています）
母が永住者のビザをもっており再入国許可をえたうえで外国で出産した場合は、永住者の子として出生したものとはみなされません。

ここで特別永住者の子供として日本でうまれた場合は永住者の配偶者等ビザを取得できないの？と疑問を持たれる方がいらっしゃる方がいるかもしれません。特別永住者の子として日本で出生した場合は、特別永住者としてビザ申請をすることができます。そしてこの特別永住者としての申請の方が容易なので、永住者の子だけがあたかも対象者であるかのように記載しました。状況によって特別永住者としての申請ができない状況があり、そういった時は特別永住者の子供として出生した場合永住者の配偶者等ビザとして申請するのです。